(CNN) オーシャンエシクスは、香港にある高層ビルの15階で希少な魚の養殖を手掛けている。熱帯地方のサンゴ礁に生息するスジアラなどの魚は中国では高級食材とされ、生きたまま売買される。春節の時期には1匹約130ドルもの値がついた。 この種の魚の市場規模は香港と中国本土を合わせて年間10億ドルに達するとみられ、養殖だけではとても需要を満たすことができない。レストラン内の水槽で泳いでいる魚の多くは、東南アジアの「サンゴ三角地帯」から来たものだ。しかし、需要の増加に伴う価格上昇により乱獲が進み、こうした海域では魚やサンゴ礁が危機的な状況に追いやられている。 フィリピン南西部パラワン島の町タイタイ沿岸は活魚取引の拠点だ。同国から輸出される活魚の約70%はこの沿岸で捕られるというが、世界自然保護基金(WWF)は水産資源が枯渇しつつあると警告している。 タイタイでは政府などの取り組みにより地元漁師の乱