日本に約4千万人いるといわれる高血圧患者。脳卒中や心筋梗塞を引き起こし寝たきりの原因にもなる高血圧は、食塩の過剰摂取によるところが大きい。高血圧予防啓発のために昨年発足した「塩を減らそうプロジェクト」(荒川規矩男(きくお)代表)では、減塩や運動による“体内減塩化”の大切さを呼びかけている。同プロジェクトに賛同する企業・団体も増えており、減塩への取り組みが広がってきた。(平沢裕子) ◇ ≪目標値の倍摂取≫ 厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、平成21年の1人当たりの食塩摂取量は1日10・7グラム。高血圧管理のためには1日6グラム未満が望ましいとされ、現在は目標値の約2倍を摂取していることになる。ただ、しょうゆやみそなど食塩を含む調味料を使う料理が多い日本で、これ以上の減塩は難しいという声は多い。 日本高血圧協会理事長でもある荒川代表は「減塩食はおい