アメリカの研究者が、肥満について新たな事実を突き止めた。それによると、太った人はそうでない人に比べて食べ物の匂いに20パーセント程度敏感であることが判明したのだ。肥満と嗅覚の関係を解明することにより、新たな肥満治療に役立つものと期待されている。 英ポーツマス大学のロレンツォ・スタッフォード博士の研究チームは18~49歳の男女64人を対象に次のような調査を行った。ハーブの入った料理を提供し、どんなハーブが使用されているのか嗅ぎ分けてもらうというものだ。ハーブの量を次第に減少させ、どこまで匂いを識別ができるのかを実験した。 その結果、肥満度(BMI値)が高い人ほど、匂いに敏感であることが明らかになった。実験はハーブだけでなく、アルコールでも行われたのだが、やはり同様の結果が得られたのである。 この結果を受けて博士は、「肥満と嗅覚には、何らかの関係がありそうだ。おそらく食物摂取のために嗅覚が敏感