(前回から読む) 韓国企業の強みのもう1つは、「新興国市場の先取り」だ。韓国勢は、ゴールドマン・サックスが2001年11月に発表した投資家向けレポートに従い、BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)市場の開拓にいち早く乗り出した。 新興国市場に集中的に進出した韓国企業は、低価格市場を狙ってマーケティングを強化し、ボリュームゾーンで利益を得た。こうした地域の消費者の多くは、高品質よりも見栄えが良い製品を選ぶ傾向がある。そのニーズを汲んだ商品の開発に注力した。 また、韓国企業のオーナー経営者による早い決断は、新興国企業のオーナー経営者に好まれた。オーナー同士が意気投合すれば契約や実行が速く、大規模な投資判断も行える。当初は、米国市場に偏重した日本企業との棲み分けを, 韓国企業が図った面もあった。 「かゆいところに手が届く」マーケティングによりインドで急伸 例えば現代自動車はBRICsにいち