ブックマーク / nippondanji.blogspot.com (8)

  • この世から残念な○○が無くならない理由

    少し前に、日Web技術界隈著名人の残念さ具合というタイトルの記事が話題になった。名指しで個人を批判している記事なので、リンクするのは控えておこうと思う。意見には賛同する部分はあるものの、読んでいて気持ちの良いものではないからだ。まだ読んでなくて興味のある人はググッて頂きたい。あと、言っておくが私自身はその記事でリストアップされている人たちの仕事ぶりは知らないので、評価については言及しない。 この記事を読んで思ったのは、別に残念なのは別にウェブ界隈に限った話ではないよなーというか、残念な人をこの世から撲滅するのは構造的に不可能ではないかということだった。特に後者についてはかねてより考えてきたことであり、これはもうある意味仕方のないことではないかと思う。具体的な例を挙げるのは避けるが、割と技術書なんかでも酷いものを見かける。 というわけで、今日はこの構造的な問題点について語ろうと思う。 圧倒

    この世から残念な○○が無くならない理由
  • RDBにおけるキャッシュという考え方

    RDBの専門家として日々活動している中で気づいたことのひとつに、「RDBはデータへのアクセスの実装をインデックスに頼っているが、インデックスは全ての問題を解決できるほど万能ではない」ということがある。インデックスというのはとても強力な部品であり、その点には全く異論はない。だが、世の中の全ての問題(クエリ)を解決できるほど、柔軟性に富んだものではないということだ。RDBは、どのインデックスを使ってデータへアクセスするかということを、オプティマイザを用いて判断する。大抵のRDB製品では、オプティマイザはよい仕事をするので、インデックスとオプティマイザの組み合わせによって、ほとんどの問題に対応できる。だが、100%ではないのであり、そのようなケースがシステムの性能問題を引き起こしたり、プログラマ(アプリケーションの設計者)に、NoSQLへ完全に移行したり、クエリ高速化のために非正規化をすると言っ

    RDBにおけるキャッシュという考え方
  • 書籍出版のお知らせ:理論から学ぶデータベース実践入門 ~リレーショナルモデルによる効率的なSQL

    来る2月27日、データベースの新書籍を発売させて頂くことになった。タイトルは「理論から学ぶデータベース実践入門 ~リレーショナルモデルによる効率的なSQL」となっている。単に「データベース」と書いてあるが、RDBがメインのテーマの書籍である。 多くの人が未だにRDBを使いこなせていないのではないか。RDBの使い方をマスターするには何が必要なのか。それがここ数年私が追ってきたテーマであり、この書籍を出すことになった動機である。 あまりにも酷いDB設計、あまりにもスパゲティなクエリ、あまりにも希薄なデータモデルへの理解。そういった問題はどこから生み出されるのか。そのひとつの結論としてたどり着いたのが、「そもそもRDBの使い方があまり理解されていないのではないか」ということだった。名著、SQLアンチパターンでは「やってはいけないケース」について学ぶことができるが、その反対のテーマ、つまり来どの

    書籍出版のお知らせ:理論から学ぶデータベース実践入門 ~リレーショナルモデルによる効率的なSQL
  • OSC広島と中国地方DB勉強会に参加しました。

    かねてから予告していた通り、OSC広島と中国地方DB勉強会(第5回)に参加させて頂いた。両方のイベントがこの土日で連続して行われたので、いずれのイベントにも遠方からの参加者がたくさんいて盛況だったように思う。OSC広島ではデモマシンの展示を、中国地方DB勉強会ではスライド(MySQLのトラブルシューティングについて)の発表をそれぞれやらせて頂いたので、今日はその報告をさせて頂こう。 OSC広島に持っていったデモマシン既にツイッターやFacebookで目にされた方もいらっしゃるかも知れないが、今回展示したマシンのコンセプトは「持ち運べるMySQL Clusterのデモ環境」というものだ。MySQL Clusterを動作させるためのBeagle Bone Black 6台と、コンソール用のRaspberryPi、100Mbpsのネットワークスイッチ、薄型のモバイルモニター、トラックポイントつき

    OSC広島と中国地方DB勉強会に参加しました。
  • 特許制度が破綻していることを示す最近の2例

    最近、特許関連で興味深い2つのニュースが流された。ブログでは、これまでにも書籍「<反>知的独占」の書評などで特許が如何に害悪であるか、社会にとって不必要なシステムであるかを述べてきたが、2つのニュースはそれを裏付けるような内容だった。 Amazon Technologies, Inc.による写真撮影の特許 Amazonが写真撮影の手法を「発明」したとして特許を取得したことが判明 - GIGAZINE この特許は、商品の写真を撮影するときに照明の角度などを工夫することで綺麗に撮れるというものだ。 引用:撮影の場合には、メインストロボ(107)やリア照明(115/117/119/121)や遮光板(131/133)、遮光カーテン(108)などを組み合わせることとされています。 という事らしいが、こういった機材を使うのは商品の写真撮影では極めて自然なことではないだろうか。上記のニュースには続きが

    特許制度が破綻していることを示す最近の2例
  • 今、任天堂が復活に向けて取るべき一手。

    最近、任天堂がスマホ向けアプリの提供をするというニュースが流れた。 任天堂、スマホ向けアプリを年内に提供へ ゲーム移植は否定、専用機プラットフォームは堅持 - ITmedia ニュース 任天堂の思惑は分かりかねるが、個人的にはどうもそれは悪手のように思えて仕方がない。任天堂が苦戦しているのは分かるが、これまで築き上げたブランドがみすみす凋落していくのを見ているのも偲びない。 任天堂はソフトウェア特許に対してアグレッシブなので言いたいことは色々あるけれども、今回はそういった感情は脇に置いといて、「もし、自分が任天堂の経営者だったら」という視点で、復活に向けての戦略をひとつ紹介してみたい。 任天堂が作るべきものはDS Phoneしかない!以上!・・・と言ってしまうのは味気ないので、少し補足しておこう。 アップルはiPodに電話の機能をつけて大成功を収めた。任天堂がDSに電話機能をつけて、売れな

    今、任天堂が復活に向けて取るべき一手。
  • IDの設計についてのさらに突っ込んだ議論

    今日も前回に引き続きデータベース設計の話をする。今回の話で一旦データベース設計については筆を置くつもり(ブログ書いてないで原稿書けよ>俺)であるが、その前に話をすっきりさせて置きたいと思う。最後を飾るテーマはIDの設計である。 数字しかないのに意味を含んだID前回のエントリを見ていただいた方から、次のような構造を持った学籍番号があるというフィードバックを頂いた。 全部数値で"入学年度下2桁"+"学科コード"+"学科内のあいうえお順の順位" このようなルールで割り当てた学籍番号を、単なる数値として扱うのであれば大きな問題はない。これは数値しか含まれていないので、SQLのデータ型としては単に数値型を使えば良いだろう。だが、学籍番号から入学年度を判断する、あるいは学科を判断するといった用途で使われるのであればやはり適切ではないといえる。リレーショナルモデルの観点だけからではなく、IDとして適切で

    IDの設計についてのさらに突っ込んだ議論
  • DBエンジニアのための技術勉強会で発表したスライドを公開しました。

    DBエンジニアのための技術勉強会というイベントで、リレーショナルモデルにおけるDB設計について話す機会を頂いた。リレーショナルモデルは非常に重要であるにも関わらず、現場ではないがしろにされてしまっている。その結果、アプリケーションのロジックを上手くクエリで表現できず、開発現場では非効率な開発が行われ、多くの人がデスマ的な状況に追い込まれている。そういう危機意識について、これまで何度かブログでも書いてきたし、WEB+DB Pressで連載している動機もその点にある。リレーショナルデータベースはやはりリレーショナルデータベースとして使うべきだ。そのための鍵となるのが、DB設計である。 今回はなんと約2時間の持ち時間を頂いた。リレーショナルモデルについてはこれまで何度か話す機会を頂いたが、2時間というのは最長記録である。それに合わせてスライドもボリュームたっぷりのものになった。過去のスライドと

    DBエンジニアのための技術勉強会で発表したスライドを公開しました。
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