スマートフォンやタブレット端末(以下、スマホ等)が普及していくスピードが速いことから、そうしたモバイルデバイス向けに映像を配信する事業者の数が急増している。 しかしながら、コンテンツの数が増えているわけではない。つまり、同じコンテンツが配信されているということである。コンテンツホルダーが自ら配信するケースもあれば、スマホ等向けに配信するプラットフォームを通じて配信しているケースも多い。プラットフォームすら乱立しているのが実情である。 そこでは、スカパーやケーブルテレビ事業者を通じてコンテンツを提供している、いわゆる多チャンネルのサプライヤーも多く見られる。日本の有料多チャンネル放送市場は、世帯ベースで2割程度にとどまっており、8割近いという米国の数字とは大きな乖離がある。時間をかけてでも、米国の数字に近づいていくのならともかく、昨今は完全に踊り場を迎えてしまったというか、むしろ伸び悩むだけ