連載6回目では、OSのメモリー管理の概要について話したが、今回はより詳しくWindowsのメモリー管理について解説しよう。だが本題に入る前に、まずはWindowsが動作するx86 CPUが持つ「仮想記憶機構」について解説しておく必要があるだろう。 次期Windowsである「Windows 8」にはARM版も登場する予定だし、過去の「Windows NT」では、RISCプロセッサー向けが提供されていたこともあった。そもそもNTは当初、インテルの「i860」プロセッサー用として開発されたという経緯もある。しかし、現在はほぼすべてのWindowsがx86(64bit版のx64)上で動作しているので、Windowsの仮想記憶=x86の仮想記憶として解説する。 2段階の変換テーブルを使って 物理メモリーの位置を示すx86 x86はプログラムやデータを、「セグメント」という単位で扱う。セグメントはメモ
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