エドヴァルト・ムンク Edvard Munch(1863-1944) 物心がついてから、生の不安が僕から離れたことはない。 僕の芸術は自己告白だった・・・。 生の不安も病もなければ、僕はまるで舵のない船だったろう。 「春」1889 生き生きとした生命の光も、 病弱な身体には強すぎる刺激となる。 ようやく訪れた希望に満ちる日差しを避けるかのように、 病の子供は目をそむける。 この部屋から出ることは、まだままならないのだろう。 明るく幸福感ある色彩との対比に、 いっそうその哀しさが際だつ。 静謐でクリアな色彩が、印象に残る一枚。 「ぼくらが一人一人ベッドのところへ行くと、母はいつもと違った眼差しでぼくらを見つめ、キスをしてくれた(参考文献より)」・・・6歳となったすぐ後のクリスマスを過ぎた頃のこと、結核に侵された母との最後の夜の情景を、ムンクはそう回想する。母の死、これを機に病的な信仰心に拍車
日本人にとても人気のある画家、エドヴァルド・ムンク。 これまで何度となく催されてきたムンク展とは一線を画す画期的な展覧会が開催されます。本展覧会でフィーチャーするのは「装飾画家」としてのムンク。心理的なテーマで捉えられることの多いムンクの隠れた魅力に迫ります。 ムンクは自ら描いた作品のうち、最も核となるいくつかの作品に「生命のフリーズ」と名づけました。ひとつひとつ独立した作品としてではなく、全体でひとつの作品として見る必要があると考えたのです。愛、死、不安…、生命の営みが描かれた個々の作品がひとつにまとめられて初めてフリーズ※は完成します。 ※フリーズ:ギリシャ・ローマ建築の帯状装飾のこと。ここでは「シリーズ」に近い意味で使われています。 中央の男女はムンクと最初の恋人ヘイベルグ夫人(本名:ミリー・タウロヴ)、両脇に立つ白と黒のドレスを着た女性は恋人のトゥラ・ラーセンがモデルといわれていま
(The Scream) 1893年 91×74cm | 油彩・カゼイン・パステル・厚紙 | Nasjonalgalleriet (National Gallery), Oslo 表現主義の画家エドヴァルド・ムンクの傑作『叫び』。≪生命のフリーズ≫と題された中核的主題で描く不安系列の代表作。フィヨルドのほとりの道を歩いて夕方、ふと空を見上げると、血に染まったかのような赤い雲を見た。その時ムンクはそれを自然を貫く叫びを感じたと言っている。人間の不安に共鳴する幻聴を血の朱色で描いた。自然に対する実存的な不安を叫ぶ、独特のタッチで描かれた表情が、見る者を余計に刺激している本作のまるで血に染まったかのような赤い雲は夕方フィヨルドのほとりの道を歩いていたムンクが、この夕景を見て、自然を貫く叫びを感じ表現したものである。その不安定な感情をより一層掻き立てるのが、赤い空に対比している暗い紺色の背景であり
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