三重大大学院生物資源学研究科の男性准教授が、名古屋大助手時代も含めた15年間に書いた論文10本について、別の実験データの画像を流用するなど、捏造(ねつぞう)をした疑いがあるとして、両大は本格的に調査することを決めた。 両大によると、准教授は1992年から2004年まで名大農学部で助手を務め、その後、三重大に移った。96年から10年にかけて発表した10本の論文に捏造の疑いがあるとされる。一部は海外の学術専門誌に掲載されたものもあるという。 インターネット上に捏造疑惑の情報が流れ、2月下旬に両大と文部科学省に告発文が届いたことから、両大は学内で検討を進め、それぞれ調査委員会を設置することを決めた。