第3回日本プライマリ・ケア連合学会が,9月1-2日,福岡国際会議場(福岡市)で開催された。大会テーマは「プライマリ・ケアによるパラダイム・シフト――さらなる前進への第一歩」。このほど同学会理事長に選出された丸山泉大会長(豊泉会丸山病院)のもと,日本のジェネラリストが足並みをそろえ,その地位の確立へ一歩を踏み出すべく,“連携”をキーワードとしたプログラムが多く組まれた。 メインシンポジウム「英国の家庭医療を知り日本の家庭医療の未来を模索する」(第一部:座長=福島医大・葛西龍樹氏,丸山氏,第二部:座長=北海道家庭医療学センター・草場鉄周氏,丸山氏)では,英国の家庭医(GP)の在り方に学び,日本の文化に即した家庭医療を作り上げる策が議論された。 英国の家庭医療に学ぶ 第一部ではまず武田裕子氏(ロンドン大キングスカレッジ)が,最近の英国医療を概説。英国では国営医療サービス(NHS)によりほぼ無料で