10月1日の発覚依頼、各所で喧々諤々の議論が続く、菅首相による日本学術会議の会員候補任命拒否問題。運営費に税金が投入されている以上、公権力の人事介入は当然とする声も聞かれますが、はたしてそれは正鵠を射た指摘なのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんが、欧米先進国では、運営費の一部またはすべてが公的資金で賄われているアカデミーであろうとも、その顔ぶれが政治に左右されることがない事実を提示。さらに今回の拒否問題が、菅首相に為政者の資質がないことを内外に示したという厳しい見方を示しています。 心得違いの菅首相、就任早々の学術会議会長、あの会談は何だったのか ニュートリノ研究ひとすじのノーベル賞物理学賞受賞者、梶田隆章氏が日本学術会議の会長に就任したのはことし10月1日、つい先日のことである。その最初の仕事は学究肌の梶田会長にとって過酷なものとな