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  • 原発の街を歩く・福井県 - 深町秋生の序二段日記

    翌日は美浜町の原発(敦賀市の隣)ともんじゅへ行った。 朝は敦賀駅の立ちそば屋。そばやうどん以外にも、きしめんがある。もうここは西日なんだなと実感。地元の人々の言葉も関西弁だ。なにか買うと「おおきに」と言われる。 昨日は敦賀半島の右側を進んだが、今日は敦賀半島の左側を行った。若狭湾のリアス式な浜辺は、津波に襲われた岩手県の沿岸とよく似ている。 濃厚なマリンブルーは、まるで南の島の浜辺のような色彩。文字通り「美浜」なのだと。美浜原発と目と鼻の先にある水晶浜の砂浜が美しい。RCサクセションの「サマータイム・ブルース」は、ここをモデルにしている……と、ウィキペディアに書いてあった。だから当かどうかは知らない。 原発は美浜駅から車で30分進んだところにある。3つの原子炉があり、ここも1号機は大阪万博の時期に合わせて作られたため、老朽化が心配されている。「みなさまと歩み続けて40年」だ。 美浜原

    原発の街を歩く・福井県 - 深町秋生の序二段日記
    dragon-boss
    dragon-boss 2011/04/10
    海鮮アトム。
  • 原発の街を歩く・敦賀 - 深町秋生の序二段日記

    しばらく「原発銀座」と呼ばれる福井県をうろついていた。また旅に出たのだ。 福島の原発事故で痛感させられたのは、自分の知識のなさだった。原発がドカンと爆発したその日、さすがにイソジンは「アホくさ」とスルーしたけれど、昆布は思わず買ってしまった。その日の夕は、昆布ダシの鍋物だった。 隣県の土地がこの事故によって、あっという間に汚染されてしまった。浜通りは冬でも暖かく、いわき市などは東北なのにヤシの木が植えられている。雪で気が狂いそうなときは、とりあえず温暖な浜通りによく避難していた。 その豊かな土地が一瞬にして危機に陥った。その原因となった原子力発電所とはなんだったのだろう。今さらながら、一から勉強したくなって、日々の仕事をしつつ福井の敦賀市に向かった。 敦賀市には、敦賀原発や問題の多い「もんじゅ」や廃炉した「ふげん」がある。その隣の美浜町にも美浜原発がある。原発が集中している地域で、原発関

    原発の街を歩く・敦賀 - 深町秋生の序二段日記
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    dragon-boss 2011/04/07
    百聞は一見に如かず、というわけか。《ひょっとしてむやみに近づいたら「貴様、テロリストだな!」とガンガン警察から職質されて、拘禁されて、小林多喜二のようになる》
  • 震災後の仙台を歩く - 深町秋生の序二段日記

    仙台のワッシュ君(id:washburn1975)に会ってきた。 「高速道路も通ったし、ガスコンロか灯油を持ってこうか?」と言ったら、「電気も水道も復旧したし、うちは灯油を使ってないんですけど、とりあえず映画秘宝読みたいです」 という答えが返ってきたので、今月の秘宝やマンガを持って仙台に行ってきた。 仙台空港近くを通る仙台東部道路を通った。仙台平野の沿岸部を走る高速道路だが、巨大津波がこの道路にまで届いたらしく、道路周辺の田んぼや家は泥と瓦礫と化していた。東部道路自体も、あちこちに凸凹ができている。 ワッシュ君が「あの道路周辺はこの世の地獄です」と言ったが、当に地獄だった。田んぼにはひっくり返った車や漁船、ねじれた自販機が転がり、油にまみれた粘つく泥が瓦礫と一緒にすべてを埋めつくしていた。 名取インターチェンジ周辺は瓦礫と泥の山に埋もれていた。それでもETCを出ると「割引1000円」とい

    震災後の仙台を歩く - 深町秋生の序二段日記
  • 今もこれからも、すてきないい町 - 深町秋生の序二段日記

    三陸の旅を終えて以来、虚脱状態が続いている。 山形が停電から復旧し、テレビやネットで情報を追い続けていたが、この世のものとは思えない津波の映像に震え、ぶらぶら歩いていた釜石の商店街が波に呑みこまれ、あとはもうひたすら恐ろしかった。 地震当日の午前中は、宮城県松島のカフェで原稿を書いていた。午後に山形で用があり、久々に帰郷したところで地震に遭った。その用事がなければ、「いいところだな」と、太平洋岸の町をうろついていたと思う。 最近は、ずっと旅をしていた。 三陸をうろつく前の週は、福島の郡山やいわき市に。海を見ていると、原稿執筆のモチベーションが維持できるという理由で、今年の冬は沖縄や福島、仙台、三陸をぶらつきながら、わりとストイックに原稿に向かっていた。旅をしながら、同時にカンヅメでもあったのだ。 プライベートな空間では原稿がまったく書けないので(個室に入るとロクなことをしない)、家には帰ら

    今もこれからも、すてきないい町 - 深町秋生の序二段日記
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    dragon-boss 2011/03/16
    《もうあの無関心だけは繰り返したくはない。「被災地に飛んでいきたい」という激烈な熱情よりも、ずっと静かに関心を持ち続ける。そう心構えを切り替えた》
  • 2011年02月09日のツイート - 深町秋生の序二段日記

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    dragon-boss 2011/02/09
    《人を一度殺したら、もう元には戻れない。そこにあるのは、遺恨&遺恨の血まみれ道である》
  • 2011年01月02日のツイート - 深町秋生の序二段日記

    dragon-boss
    dragon-boss 2011/01/03
    《焼畑農業のような番組構成の果てに、劣化や退廃やモラルなしのアナーキーな世界が広がっている。滅びゆくなにかが、確実にそこにはある》。バブルは弾ける。だけど、俺は泡を見ていたわけじゃないはずだった……。
  • 職業にして失うということ - 深町秋生の序二段日記

    山下洋輔の新刊エッセイ「ピアノ弾き即興人生」を読んだら、おもしろいくだりがあった。 音楽を職業としていると、どうしても音楽を普通に聴くことはできなくなる。それゆえテレビから流れるちょっとした音楽にも苛立ってしまうというお話。どんな音楽であれ、耳に入ってくると、つい批評したり、なにかをそこから学ぼうとしてしまうという。落語やNHKの「ラジオ深夜便」といった人の言葉を誘眠剤代わりに聴くときがあるけれど、音楽ではそうはいかない、眠るどころではないらしい。 たとえば、昔の歌謡曲でも、六〇年代ヒットパレードでも、モーツァルトでも、聴こえたとたんに神経がピリピリする。「そうか、こういう風に曲を作っていたのか」「この編曲はどうなっているのか」「この曲が作られた背景にはどういう社会的音楽的状況があったのだろう」などと要らぬ考えに迷い込む。そのうち、自分の知識の無さに情けなくなったりして、安らかに眠るどころ

    職業にして失うということ - 深町秋生の序二段日記
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    dragon-boss 2010/11/15
    「好きなものを職業にする」事の愛憎。よくわかる。
  • 歴史的お祭り暴力映画「エクスペンタブルズ」 - 深町秋生の序二段日記

    すごい! すばらしい! とにかくこれが見たかった! 栄養価はなくてもカロリー100億! 山のようにそびえたつゴジラサイズのハンバーガーをわんこそばのように提供。スタローン監督の「エクスペンタブルズ」は、爆破とステゴロと銃撃でいろどる壮大なお祭り映画であった。 今年のリメイク版「特攻野郎Aチーム」が、じつはかなり気に入らなかったのだけれど、あの作品に欠けていたものがここにはあった。がちゃがちゃしすぎない映像、それに主役たちが倒すに値する存在感のある敵、アイディア倒れにならない骨太なアクションをパンパンにつめこんだ挙句、そのまま爆発させたような作品だ。アクション映画好きやプロレスファンにとっては事件だろう。 どこを切ってもレタスやピクルスなど一欠けらも見当たらない。あるのは肉汁まみれのウェルダンな分厚いハンバーグのみ。そういうアレだ。なにせスタローンが語りかける相手がB・ウィリスで、そこへバー

    歴史的お祭り暴力映画「エクスペンタブルズ」 - 深町秋生の序二段日記
    dragon-boss
    dragon-boss 2010/10/23
    《真の男は食べて、祈って、恋などしない!!!》
  • アナーキーな自警団「サマーウォーズ」 - 深町秋生の序二段日記

    日テレで話題のアニメ『サマーウォーズ』を見た。 かなりネットで大評判になった作品であって、いまさらなにを言っても周回遅れ感がつきまとうだろうが、感想を書いておく。テレビ版はかなりカットした部分も多いらしく、とんちんかんな指摘になるかもしれないが。 演出や派手なCGには目を見張ったが、シナリオに欠陥があるのか、思想が受け入れがたいからか、この世界にうまく入り込めなかった。 数学オタクの高校生、小磯健二は数学オリンピック日本代表の座をあと一歩で逃し、しょっぱい夏休みをすごしていたが、マドンナの夏希先輩からバイトを持ちかけられ、一緒に彼女の故郷である長野まで旅行する。なんと婚約者のフリをしてくれとの驚きの依頼で、彼女の実家に行ってみると、そこには何世帯もの大家族が待っているのだった。90歳にもなる夏希の曾祖母で陣内家の当主に挨拶をするが、おりしも仮想空間“OZ”のパスワードを解いてしまったことか

    アナーキーな自警団「サマーウォーズ」 - 深町秋生の序二段日記
    dragon-boss
    dragon-boss 2010/08/13
    めった斬り。《物語で大ボラをふくためには、いや大ボラをふくからこそ、こういう世の法則をきっちりおさえなければならない》、同意です。
  • 黒社会シップに則って闘う。「冷たい雨に撃て 約束の銃弾を」 - 深町秋生の序二段日記

    さて香港の鬼才ジョニー・トー監督の新作「冷たい雨に撃て 約束の銃弾を」(めんどくせえ邦題だ)を見てきた。 トー作品といえば、とにかく「ハマるやつはとことんハマる」というオンリーワンすぎる個性や美意識が特徴。基は職人肌の監督であって、いろんなジャンルを撮る男だが、自由にやらせると「マッスルモンク」のような極北のカルト作品を撮ってしまうところから、映画ファンからは「香港の三池崇史」などとも言われている。 日にも熱狂的なファンがいっぱいいて、今回の「冷たい雨」の公式サイトをみたら、「おれたち、ジョニー・党」などという言葉があって笑ってしまった。それほど独特の世界観を見せる男である。 「冷たい雨」は、それまでトー監督が手がけた「黒社会美学アクション」の集大成ともいえる作品であった。黒社会アクションの金字塔「ザ・ミッション 非情の掟」(ジャスコでバカスカ発砲)、ヤクザが鈍器と不意打ちでカタをつけ

    黒社会シップに則って闘う。「冷たい雨に撃て 約束の銃弾を」 - 深町秋生の序二段日記
    dragon-boss
    dragon-boss 2010/05/28
    《男たちが料理を一緒に作って食べることで一気に友達以上恋人以上の関係に飛翔する「トー・クッキング」》
  • ゲームのなかの奇妙な日本 - 深町秋生のベテラン日記

    最近、プレステ3の「龍が如く3」(最近「4」が発売された)をやったのだけれど、ずいぶんと奇妙なストーリーだった。今日はゲームの話。 渡哲也や中村獅童など、毎度大物俳優陣が登場するセガの大プロジェクトゲームなわけだが、「3」のストーリーはかなりひどかった。沖縄で主人公の桐生さん(高倉健とセガールが同居したようなスーパー元極道)が孤児院経営をなさっているところからスタート。 通常、そういう児童養護施設経営なんて穏当な世界とはプロローグあたりでおさらばしてもらって、あとはアダルトな歌舞伎町や沖縄繁華街でたっぷり暴力三昧と突き進んでほしいのだが、そこらへんはやっぱりマニアックな臭いの残る我らがセガゲー。いつまでもいつまでも孤児院経営を続けるうえに、育てている7〜8人のガキンチョには全員個性が細かく用意されていて、さして知りたくもないガキどもの悩みやコンプレックスに耳を傾けたり、喧嘩を止めたり、家出

    ゲームのなかの奇妙な日本 - 深町秋生のベテラン日記
    dragon-boss
    dragon-boss 2010/05/07
    『3』のストーリーは陳腐だったな、たしかに……。
  • 全国のボンクラども! 劇場につどえ!「第9地区」 - 深町秋生の序二段日記

    とにかく「第9地区」はすばらしい。すばらしかったですよ!! オールタイムベスト級の大傑作だ。映画の話である。 去年の破壊しまくり映画エヴァンゲリヲン破」も男の子度数が異様に高かったけれど、「第9地区」もまた男の子の欲望をパンパンにつめこみすぎて、そのまま爆発してしまったような血と殺戮の夢工場であった。三角マークがまぶしい昔の東映暴力映画のように埃っぽく、石井聰亙監督や深作欣二監督作品のような「お前ら全員敵だ!」という追いつめられた男の悲壮なギラギラ感、それにマッドマックス風のアナーキーな世界観とパワードスーツ。すき焼きとステーキとうな重がいっぺんに押し寄せるような映画だった。 南アフリカのヨハネスブルグ上空に超巨大な宇宙船が不時着。「すわ、何事」と人間たちは驚くが、船のなかにいるのは栄養失調に陥った使いっぱしりのエイリアンだけ。頭のいい上層部はみんな死に絶えてしまって、粗野で即物的な奴隷

    全国のボンクラども! 劇場につどえ!「第9地区」 - 深町秋生の序二段日記
    dragon-boss
    dragon-boss 2010/04/27
    ボンクラ主人公による、ボンクラのための映画。《ラストは男泣き! しょっぱい涙がおつまみだぜ!》。必見。
  • その常識はいかがなものかと思うのは私だけ? - 深町秋生の序二段日記

    だいぶ前になるが、ブログ界で女性の自衛に関する議論がヒートアップしたときがあった。 曽野綾子氏の産経新聞オピニオンの欄で「女性は夜出歩くときは用心せい」と書いたやつ。いろんなエントリを読んだのだが、ひとつ「おや?」と思う文章があった。 http://biglizards.net/strawberryblog/archives/2009/12/post_972.html(In the Strawberry Field:エントリー “遅ればせながら、曾野綾子さんの「用心すること」エッセーについて”) コンサバな内容うんぬんについての話ではなく、文章そのもののスタイルに引っ掛かりを覚えた。覚えたというよりある意味ほれぼれしたというか。 早々に「左翼のフェミニスト」とレッテルを貼り、「おれは議論なんかするつもりはなく、ただカラオケがしたいんだ」という意思表示が示される。ご人も「議論の余地はない」

    その常識はいかがなものかと思うのは私だけ? - 深町秋生の序二段日記
  • 変な造語で支持者減 - 深町秋生のベテラン日記

    政治系ブログを読んでいて、首をひねることが多い。なんでかねえ。 政治系であるからして、「自分の考えを広めたい」「支持者を増やしたい」という野望に満ちている世界だけれど、「当に増やす気があるのか?」と疑問に思うときがある。というのも狭いフィールドにしか通用しない「一元さんお断り。会員制オンリー」みたいな気持ちの悪い造語がやたらと多いのだ。来なら広く支持者を獲得しなければなければならないジャンルだというのに。 なにしろ政治系であるから当然もめる。議論になる。議論にすらならなくて罵詈雑言が飛び交う世界(もっぱらそれが主流か)でもあるから、レッテル貼りや揶揄や中傷の道具として造語が日々生産されている。なかには出来がよくて感心させられることもあるが、まあたいていは気持ち悪い。 たとえばどんなに説得力のあるエントリに出会っても「マスゴミ」という無神経な造語をやすやすと使う文章を信用しない。もともと

    変な造語で支持者減 - 深町秋生のベテラン日記
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    dragon-boss 2010/02/04
    《過激というのは実に簡単なもので、抑制をきかせて平易であることが世のなかで一番難しかったりする》
  • つまんないけどいい試合 亀田興毅対内藤大助 - 深町秋生の序二段日記

    亀田長男対内藤戦をテレビ観賞。 事前に亀田が判定で勝つであろうという予測を立てていたけれど当たってしまった。う〜ん。 いや普通にいい試合であった。TBS系の世界チャンピオン戦というと、どういうわけか殴ることより相手に抱きつくことばかりが先行する試合が多いのだが、これはほとんどクリンチがなく、緊張感のあるいい試合だったと思う。鬼塚の髪型からにじみでるナルシズムにちょっとうえっとなったけれど。 ここ最近における内藤の際際の防衛や、スタミナがあっても顔面がついてこないもろさを考えると、たぶん亀田のパンチに顔面を崩されて、パンチの精度が落ちて苦しむだろうという予想を立てていた。しかし想像を超える顔面崩壊ぶり。鼻がぽっきり折れているなかで、あれだけ闘えるのだからやっぱり根性の人だったのだと思う。 一方の亀田長男は地味に強い選手になっていた。フットワークなしのアウトボクシングというどっちつかずのスタイ

    つまんないけどいい試合 亀田興毅対内藤大助 - 深町秋生の序二段日記
    dragon-boss
    dragon-boss 2009/11/30
    同感。これで「亀田一家物語」終わりかな?
  • 「でも、やるんだよ!」ダークナイト・リターンズ - 深町秋生の序二段日記

    9月頭に発売されたバットマンのコミック「ダークナイト」を買った。 これにはアメコミ界の最高傑作と評判高い「ダークナイト・リターンズ」(DKR)と、その続編でわりかし最近になって描かれた「ダークナイト・ストライクス・アゲイン」(DK2)の二つが収録されている。地元のハローページよりも分厚く、読み応え十分だった。 昨年の映画「ダークナイト」では絶対悪的存在であるジョーカーと熱いファイトを展開させていたが、DKRでバットマンの前に立ちはだかるのは、アメリカの近代美術館にも飾られる青いタイツのあの人。相手の立ち位置は正反対ともいえるが、物語に流れる哲学は共通している。「悪のヒーロー」「正義の味方」だのと人は区分けしがちだが、悪と正義にどれほどの違いがあるのか。正義の味方といえど、視点を変えれば悪に見えるという現実かつアダルティなお話に仕上がっている。「ウォッチメン」もそういうお話だった。 DKRの

    「でも、やるんだよ!」ダークナイト・リターンズ - 深町秋生の序二段日記
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    dragon-boss 2009/10/26
    読んだ。《でも、やるんだよ!》、そう、やるしかないんだよ。
  • プロレスノンフィクションの傑作「子殺し」 - 深町秋生の序二段日記

    またひさびさにプロレスの傑作に出会えた。GKこと元「週刊ゴング」編集長、金沢克彦のノンフィクション「子殺し」である。 いいかげんプロレスもネタが尽きたかと思えば、原田久仁信による実録マンガ(「カ…カテエ」がちょっとした流行語に)が人気を獲得し、先日の深夜番組「アメトーーク」でプロレスが話題になる(テレ朝ならではの新日貴重映像が使えるのが強み)など、プロレス・ネバー・ダイといった感じだろうか。 最近のプロレス単行のなかで、とびきりおもしろかったのは元週プロ記者の小島和宏による「ぼくの週プロ青春記」だった。90年代前半のプロレスバブルの時代(「藤原組」が東京ドームで興業をするような)。みちプロやFMWといったインディーズを盛り上げようと懸命になるものの、インディーズの王様大仁田厚と上司であるターザン山編集長の、常軌を逸した個性の狭間で潰れそうになりながら、懸命にプロレスを愛し、過労死

    プロレスノンフィクションの傑作「子殺し」 - 深町秋生の序二段日記
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    dragon-boss 2009/09/10
    よおしわかった!! 眞鍋おい、おおい眞鍋、狙うは長州のお、長州のお、長州のくびっ、ひとおおおつッッッ!!!!(眞鍋をビンタ)
  • マイケル・ジャクソン。黒人エンターテイナー特盛物語 - 深町秋生の序二段日記

    MJが死んだときはびっくりした。そういうものだ。 まああれだけのことをやって、50歳まで生きられたこと自体、奇跡のようなものだったのだろうか。彼の姿を見るたびに感じるある種のタブー感というか、アンチエイジングという言葉では片づかない居心地の悪さがつねにつきまとっていた。「少年でありたい」という前のめりなスタイルも、なんだか神に対するどでかい挑戦という感じにさえ見えた。 もはや同じ人類とは思えず、霊長類ヒト科というよりも霊長類マイケル科という新しい生物のようにさえ思えたのだけれど、彼にまつわる悲劇のストーリー自体は、それほど珍しくないように思えた。じつに黒人エンターテイナーらしい物語だったなあと。 黒人がアメリカでスターになるには、言うまでもなくハードな道を進まざるを得なくなる。多くのエンターテイナーが波乱万丈すぎる人生をすごしてきた。それこそちょっと前まではあからさまな人種差別の問題がから

    マイケル・ジャクソン。黒人エンターテイナー特盛物語 - 深町秋生の序二段日記
    dragon-boss
    dragon-boss 2009/07/02
    おもしろいけど、肌が白くなるのは病気じゃないのか? 白人になりたがっていたという話を聞くが、どこ発信なのだろう。
  • 深町秋生の序二段日記

    上映が終わってからもなかなか椅子から立てなかった。 プロレスやレスラーに対する愛や敬意にあふれていて、作品は悲哀と孤独を濃密に描いているものの、鑑賞中はとてつもない幸福に包まれていた。「おもしろい」「泣ける」というよりも、ここでぴったりくるのは「ありがとう」という言葉だった。アロノフスキー監督や主演のミッキー・ローク、すべてのスタッフに対して感謝を述べたい。ありがとう。 80年代にMSGを賑わせたレスラーの“ザ・ラム”ランディ。だが20年後の今はかつての栄華を失い、ニュージャージー(アメリカにおける埼玉みたいなとこ)周辺のドサ回りで糊口をしのいでいる有様。わびしいトレーラーハウスの家賃すら滞納し、近所のスーパーでバイトをしながらのカツカツ生活を強いられている。家族はすでにバラバラ。ちがう生き方を選ぶ余裕さえ失われている。長年のレスラー生活で、身体は悲鳴をあげ続けている。どんづまりの人生。そ

    深町秋生の序二段日記
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