当連載の116回『我が社の経営サポート、二つの自慢』で、わたしは「仮に社長が間違った方針を打ち出しても、社員は即座に実行せよ」という内容の記述をしました。 間違った方針を実行したら、それは必ず売上の減少や赤字の増大など具体的な数字になって表れる。そうすれば社長も自らの誤りに気づいて方針を修正することができる。誤りに気づくのは早ければ早いほどいい。だから「間違っている」と思っても即座に実行する社員は優秀なのだ ―― と。 自慢にはなりませんが、わたしは今でも年中間違えています。そしてその都度冷や汗をかいている。「今日中に入金がないと給料が支払えない」といった事態は過去何度も迎えているし、「これは」と見込んで採用した人材に不正を働かれたこともある。また、給与制度をそれとは気づかずに「改悪」してしまい、億単位の損害を計上したこともある。わたしはかれこれ30年以上も社長をやっていますが、こと「間違