皇室や首相の外国訪問などに利用される政府専用機の経路や位置、速度などの情報が、スマートフォンなどにインストールしたアプリを利用すれば、リアルタイムで把握できる状態だったことが3日、防衛省への取材で分かった。 政府はテロ対策のため、専用機の飛行情報の公表を、発着する空港名に限っているが、インターネット上では詳細な情報が丸見えの状態だった。 防衛省は8月上旬、「安全上好ましくない」としてアプリを提供するスウェーデンの会社に専用機情報を公開しないよう申し入れた。同月下旬、非表示になっているのを確認した。 防衛省によると、アプリ名は「フライトレーダー24」。航空機が空中衝突を避けるために発信する「ADS-B」という信号を捉え、アプリ上で便名や写真、進路や高度に加え、緯度や経度などの情報を表示する仕組み。提供会社は、航空ファンらが世界各国で受信しているADS-B情報を利用しているという。