老化を加速させる「終末糖化産物」 近年、アンチエイジング医学の世界では、終末糖化産物(Advanced Glycation End Products=AGEs=エージーイー)が、老化を加速させる大きな原因の1つだと注目されています。AGEsは、体の中のタンパク質が糖類と結びつき、そこに体温の熱が加わって「コゲる」ことで生まれます。この現象を「糖化」といいます。 体のほとんどはタンパク質でできているので、「糖化」は全身のさまざまな組織で起き、AGEsが蓄積されていきます。AGEsは一度蓄積すると、何十年も分解されずに体の中にとどまり、老化や病気の原因になるのです。 AGEsが血管に蓄積すると心筋梗塞や脳梗塞、骨に蓄積すると骨粗しょう症、目に蓄積すると白内障や網膜症、腎臓に蓄積すると腎障害を引き起こすことがわかっています。また、私たちの研究では、AGEsの蓄積が多い人は、軽度認知障害(認知症の