百田尚樹の「永遠の0(ゼロ)」を読み終わりました。 第二次世界大戦中、天才的な零式戦闘機のパイロットだった宮部久蔵が、神風特攻隊で死ぬまでの生き様を、当時を知る人間の証言で表したものがたりです。 大戦モノというと、まっすぐな平和へのメッセージに満ちていて、どっかヒロイックで、それだけにちょっぴり説教臭いけど、結局他人のつらい思い出話。のように、物語と自分の距離感が縮まないまま終わることがほとんどでした。が、この話はそういう要素が全然なかったです。 話は宮部の孫が、当時の知り合いの証言を集める形で進めていきます。証言なので宮部に対する評価が一定しない。でも、そのせいで逆にぶれない彼のアイデンティティが尖り、天才パイロット宮部というキャラを身近に感じさせます。 またこの物語は「特攻隊はテロリスト」とか「特攻隊は日本軍という組織構造が作り出した哀れな被害者」あるいは「愛国心のかたち」みたいな「な
この本を読んでも、仕事の効率が10倍アップしたり、年収が10倍に増えたり、お掃除するだけでときめいて暮らしがハッピーになったり、心に響くマーケティングの神髄を会得できたり、レバレッジがかかってスキルが飛躍的に向上したり、(中略)その手の効能は、おそらく一切期待できません。 この書き出しが既にビビっと来ました。 本書では、出版市場の低迷(公益社団法人 全国出版協会・出版科学研究所)やビジネス書で不安をどうにか解決したいという読者心理など、視点を広く持ってビジネス書をとりまく状況を俯瞰しています。 まず注目すべきは第1章、ここでは過去10年間のビジネス書ベストセラー10位までを、ノンフィクションのそれと対比させながら、国内外の情勢と共に振り返っています。それらを全て表化し、多くの情報を系統的にまとめて、そこから読み取れる傾向に考察を加えるという、正に1つの研究といってよいほどの仕上がりです。こ
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