地球の舳先から vol.335 東北(2014)編 vol.10(最終回) 「かつおの刺し、ください」 寿司屋で、座る前から頼むと、目の前の板さんが 「今日、チューする予定は?」 「今のところ?」 「じゃ、にんにく付けますね。そのほうが、おいしいから」 陸前高田出身だという板さんとゆるりとカウンターで語りながら、帰りの新幹線の時刻を待った。 新幹線に乗ると、またすこしだけ寝た。遊び疲れて、なんだかよく寝る日だった。 起きた頃には半分以上東京で、そのために早めに帰ってきたリハーサルの時間も迫っていた。 なんのために、踊ってきたのか。 なんのために、吸い寄せられるように気仙沼へ行ったのか。 なんのために、たくさんの人との出会いがあったのか。 長い時間を経て、自分がこれまでやってきたことが、1本の線でつながる感覚があった。 目が覚めたときには、壮大な妄想のような夢が仕上がっていた。 気仙沼にバレ
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