気象庁は10日、南米ペルー沖で海面水温が上がり、異常気象の原因となる「エルニーニョ現象」が継続中で、春にかけて持続する可能性が高いとの監視速報を発表した。 これまで「冬までは続く」と予想していたが「10月に入って太平洋赤道域で東風(貿易風)が弱まり、エルニーニョ発生時の特徴が強まってきた」(同庁気候情報課)という。 10月の日本の天候へは明確な影響は認められなかったが、世界的にはアフリカのサハラ砂漠南縁部に多雨をもたらした可能性があるという。ニジェール南部のマラディでは、10月の月間雨量の平年値4・8ミリに対し、10月27日の1日の雨量が少なくとも40ミリに達した。 ペルー沖の監視海域では、10月の平均海面水温が基準値(過去30年の平均)を0・7度上回った。