政府の教育再生実行会議(座長、鎌田薫・早稲田大総長)が、国公立大入試の2次の学力試験を廃止し、面接など「人物評価」を重視することを検討していると伝えられている。 これについて、筆者のまわりの大学関係者では侃々諤々の議論があるが、圧倒的に批判が多い。その理由を今回は取り上げよう。 「言うは易く行うは難し」の人物評価 まず、教育再生実行会議のメンバーである。教育学の専門家がいない。前の教育再生会議でも指摘されていたが、教育関係者は若干いるが、専門家はいない。専門家とは、少なくとも文献を読んでいて、海外の事情などに詳しく、統計データで客観的に分析でき人たちだ。 教育は誰でも語れるため、下手をすると井戸端会議みたいになる。誰でも教育を受けた経験はあるので、そうしたややもすると偏った経験に基づき、一般論が飛躍した論理で語られることが多い。 一方、大学の教員は、研究と教育に従事している。人によって、両
![AOや推薦合格者の卒業後所得は低いというデータも!国公立大入試の「人物評価重視」は正しいか?(高橋 洋一 ) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/372489352b9b4007716378b7b6e9d2b937a5088a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fcommon%2Fimages%2Fv3%2Fmeta%2Ffb_ogp-image.png)