しなの鉄道(上田市、藤井武晴社長)は、この夏に運行を始める観光列車の概要を公表した。名称を「ろくもん」とし、JR九州の観光寝台列車「ななつ星in九州」を手がけたことで知られる水戸岡鋭治さん(66)がデザイン。3両編成の豪華な観光列車になる予定で、同社では「列車自体が観光地」と売り出す予定だ。 同鉄道の沿線地域は、戦国時代の武将・真田幸村ら真田氏ゆかりの地。赤で統一した武具「赤備え」をイメージした深みのある赤を基調に、「六文銭」など、3種類の家紋をあしらった。 しなの鉄道の115系車両を改造、通常185席の座席を72席にし、食事も提供する。車両中央部のドア部分には大型の窓を設置。車内のテーブルやいす、床には県産材を活用し、家族向けの車両には子供の遊び場として「木のプール」を置く。長野―軽井沢間を、景勝地で減速するなどしながら約2時間半かけて結び、1日1往復半、年間240日の運行を見込んでいる