信号のない横断歩道を渡ろうとする歩行者がいても、9割以上の車が一時停止しない--。こんな実態が、日本自動車連盟(JAF)の全国調査で判明した。2016年に調査を始めてからの一時停止率の全国平均は、16年7.6%、17年8.5%、18年8.6%で推移しており、道路交通法で定められた歩行者優先のルールが相変わらず守られていない。 調査は全国47都道府県の計94カ所で実施。調査地点や方法は毎回同じで、JAF職員が片側1車線で信号機が設置されていない横断歩道で平日の午前10時~午後4時に、制限速度や交通量などが偏らないようタイミングを統一して横断を試みた。今年は8月15日~9月13日に行い、歩行者が渡ろうとしている場面で通過した計1万1019台のうち、一時停止したのは948台で全体の8.6%だった。