東京電力は16日、東日本大震災直後の福島第一原子力発電所の原子炉の状況を示すデータや、運転員が刻々と変化する事態に対応した様子がわかる当直日誌などを公開した。 津波後に停止したと見られていた非常用冷却装置が、津波前に一時停止していた事実も判明。津波後の交流電源(外部電源)喪失、爆発事故へと事態が悪化していく、当時の雰囲気が伝わってくる。 公表データは、事故原因調査のため、経済産業省原子力安全・保安院から求められたもので、東電は同日、保安院に提出した。大震災が発生した3月11日午後2時46分から14日までの原子炉内の水位、圧力、放射線量などのデータのほか、運転員の操作実績をまとめた。 データによると、運転中だった1〜3号機は地震発生後、原子炉に制御棒が挿入されて緊急停止。1号機では、地震直後の3月11日の午後2時52分、緊急時の冷却装置である「非常用復水器」が自動的に起動し、原子炉の冷却・減