【香港支局】26日付の香港紙・東方日報(電子版)は、中国国家安全省が今年1月、外国の情報機関に機密情報を漏えいしていたとして、同省次官の男性秘書を拘束したと報じた。 別の香港メディアは、この秘書は米中央情報局(CIA)に情報を提供、事件発覚後、次官も停職処分を受けるなど関係者350人以上が調査対象となるスキャンダルに発展したと伝えている。 国家安全省は防諜(ぼうちょう)を専門とする組織で、東方日報によると、秘書は「(女性絡みの)ハニートラップ(甘いわな)」にはまり、外国情報機関に協力するよう強要されたとしている。秘書は、中国国外での情報網や外交機密を漏らしたという。 漏えい疑惑は昨年初めに発覚。同省内の調査担当者が、偽の「重大機密」を一部に流したところ、すぐ外国情報機関に漏れ、秘書の拘束につながったという。