政府機関や科学者らで作る「国際自然保護連合」(IUCN、本部・スイス)は12日、絶滅の恐れがある生き物を掲載した最新のレッドリストを公表し、日本人の食生活になじみが深いニホンウナギを絶滅危惧種に指定した。漁獲禁止などの法的拘束力はないが、野生生物の国際取引を規制するワシントン条約の保護対象となる可能性がある。 【遠くなる景色?】写真特集 ウナギ高値でも… 土用の丑の日 IUCNはウナギ類8種を新たに評価。ニホンウナギを絶滅危惧種のうち2番目にリスクの高い「絶滅危惧1B類」に分類した。 危機をもたらした要因に▽生息地の損失▽乱獲▽回遊ルートの障害と汚染▽海流変化−−を列挙。さらにニホンウナギの減少が、東南アジアを原産地とするビカーラウナギなど異種の取引増加を招いていると指摘。ビカーラウナギも準絶滅危惧種に指定した。 農林水産省によると、国内の養殖用の稚魚(シラスウナギ)の漁獲量は196