同島に生息する絶滅危惧種など動植物を保護・研究してきた島民や専門家たちは「噴火の被害を受けていないか」と心配している。同島は屋久島国立公園の一部で、エラブオオコウモリやウミガメ、タカツルランなど動植物の宝庫。7日の一時帰島は居住区での作業が中心で、居住区以外の詳しい状況は依然、把握できていない。 島は世界のオオコウモリ類の生息北限地とされ、島に生息するエラブオオコウモリは国の天然記念物になっている。体長は約25センチ、重さは約500グラムで、昼間は林の中の樹木にぶら下がって休み、夜に飛び回ってガジュマルやアコウの果実や葉を食べる。 生態を長年調査している鹿児島国際大の船越公威(きみたけ)教授(哺乳類学)によると、島の本村(ほんむら)地区と向江浜(むかえはま)地区に50~100匹生息している。向江浜には火砕流や、火山灰などを含む土石流が到達。船越教授は「5月から6月にかけては出産期なので無事