永守氏を襲った「3つの誤算」 永守氏は「大企業ブランド人材」が大好きだ。過去にはシャープ社長だった片山幹雄氏や、日産タイ法人社長だった吉本浩之氏を後継候補として採用したが、いずれも長続きせずに退任させた。 今年に入っても1月1日付でソニーモバイル社長だった岸田光哉氏、2月1日付ではソニーグループ執行役員で車載半導体に詳しい大村隆司氏を、それぞれ役員として採用している。 永守氏は体調不良を理由に関氏を退任させる方針を固め、関氏もその意向をのんだとされるが、永守氏には3つの誤算が生じた。 まずは1月に入り、米ブルームバーグが「永守会長が関社長に失望感」といった記事を配信したことを契機に、欧米の機関投資家数社が相次いで永守氏に対して「関氏を解任すれば株を売る」と通告してきたという。関氏を評価していた機関投資家は「関氏が辞めれば日本電産は市場から後継者難の会社とみなされ、将来展望が暗くなる」と考え