戦うこと無く何故かメディアによって「負け組に分類された人」が蔓延する日本では、産業帰属による分類学が終わり、より人間の奥底にフォーカスした書籍が書店でも平積み競争に参加する機会が増えているような気がします。 個人的に最近は、IT系の本を読む機会が殆ど無くなりました。一つには、昨今のIT系書籍は、単なる技術だけに終始することが殆どで、より大きな社会システムや、人との関わり、そして夢を興味深く描いたスケール感のある書籍が殆ど存在しないことが大きな理由です。それは、既にITが無事に成熟期を迎えた素晴らしい結果かもしれません。 先進的な技術を単なる技術として紹介することももちろん重要ですが、それは、既にITワールドに生存する人達に新たなベクトルや多少のインフルエンスを与えることがあっても、それ以上の何者でもありません。8ビットのパソコンやインターネットの創生期には、技術的にはまだまだ未熟でも、人や