農薬を使わずプラズマ照射で水耕栽培溶液を“その場殺菌”する技術 名古屋大学と名城大学が開発 大学ジャーナルオンライン編集部 名古屋大学と名城大学の共同研究グループは、低温プラズマで生成した酸素ラジカル(酸素分子が共有する電子対が解離して不対電子を持つ酸素原子)を照射することで、農薬を使わずに水耕栽培の溶液を殺菌する技術を開発した。 本研究グループは、電気エネルギーから生成する低温プラズマによる、殺菌剤を使わない殺菌技術を世界に先駆けて実現してきた。今回は、この技術をさらに発展させ、低温プラズマによって生成する酸素ラジカルを照射することによる、新しい栽培溶液の衛生管理技術を開発した。 養分としてアミノ酸の一つであるトリプトファンが添加された栽培溶液に酸素ラジカルを照射すると、大腸菌の増殖が抑制されるとしている。このとき、大腸菌の細胞内では、生存に必須となる解糖系やトリカルボン酸回路に由来する