非実在青少年。東京都青少年健全育成条例の改正案に登場した、年齢設定が18歳未満である少年、少女のキャラクターを意味する言葉だ。東京都側はおそらく意図しなかったのだろうが、この単語はキャッチーに過ぎた。その結果、多くの人々がこの条例改正に関心を持つこととなってしまった。 この「非実在青少年」に焦点を当てたムック本が生まれた。5月31日発売の『非実在青少年◆読本』(徳間書店)である。問題点がよくわかる藤本由香里準教授、山口貴士弁護士へのインタビューのほか、クリエイターたちの考えが伝わってくる吾妻ひでお氏×山本直樹氏×とり・みき氏の座談会、ちばてつや氏のコミックエッセイ、115人のクリエイターから集めたアンケートなど、盛りだくさんの内容となっている。 そこで今回は、編集を担当した「月刊COMICリュウ」編集長の大野修一氏にご登場いただき、告知からわずか1カ月半ほどでの緊急出版を決断した理由、本書