(1)細部にこだわる「オタク」であり続ける 私は元々、研究者というよりは「軍事オタク」なので、特に誰から言われるでもなく、放っておけば一日中軍事のことを考えている人間です。 2000年代に大学生だったので、時間がありあまっている若い軍事オタク時代と、インターネットの普及が重なり合ったんですね。ネットを使えば気軽にマニアックな軍事情報にもアクセスできるようになった最初の世代で、最終的に「職業軍事オタク」みたいなことになってしまった。 ムック『世界の傑作機』を手に取る小泉さん ©文藝春秋 ですから、まさか多くの人が見ているテレビの報道番組に出ることが増えるとは思ってもいませんでした。特に、ウクライナ戦争が始まってからはマニアックな軍事の話だけでなく、ロシアのクレムリン(中央政府)やプーチンのことなど、国際政治やロシア社会といった大局について発言する機会も増えました。 そういうときに自分で気をつ