民主党の危機だ。国会開会直前に石川知裕衆院議員ら3人が逮捕され、23日には小沢一郎幹事長が検察に事情聴取された。自民党はこれを反転攻勢の機とできるのか。逮捕の激震が走った後の1週間、永田町を歩いてみた。【國枝すみれ】 19日、100人近いメディアが国会議事堂の廊下で待ち受ける。テレビカメラのライトとフラッシュの中、数人の男に囲まれた小沢氏が歩く。一言も話さない。 警備にあたる国会衛視はいつも親切なのに、今日はなぜかいばっている。「党からの要請です。部屋の壁には近寄らないでください」 20日。鳩山由紀夫首相の参院本会議での答弁はぼそぼそとしているうえ、自民党のヤジがうるさい。最前列に座る丸川珠代参院議員がひっきりなしにヤジるが、声が通らず何を言っているのか分からない。 うんざりする。そのせいかやたらにおなかがすく。脳が疲れて糖を要求しているのだと思い、あんパンをかじる。人けのない階段で、疲れ