■バカリズム「野球官能小説」 ミサコはタカヒロの膝の上にそっと手を置き、俯きながら「帰りたくない」と言った。 タカヒロはそんなミサコをしばらく見つめた後に、黙ってリリーフカーのアクセルを踏んだ。 マウンドに着くなりタカヒロはミサコを抱き寄せ、ミサコの潤んだキャッチャーミットに自分のファーストミットを優しく押し当てた。 初めて触れるミサコのキャッチャーミット。それは柔らかく、そして瑞々しかった。 タカヒロはミサコの肩を優しく抱き寄せ、ゆっくりとプロテクターのホックをはずした。 するとミサコのはちきれんばかりの豊満な広島市民球場があらわになった。 30代とは思えないほどミサコの広島市民球場には弾力があり、ぷっくりとした放送席にはピンク色の衣笠祥雄が見え隠れしていた。 タカヒロはミサコの一塁側ベンチをじっくりと眺めた後、「ほら、自分で見てごらん。こんなにランナーがたまっているよ」そういやらしく囁