被災地への「見物人」が増え、がれきの撤去や行方不明者の捜索活動に支障が出ているとして、宮城県亘理町が車の「通行許可証」を発行している。担当者は「被災地に入るのは、本当に必要な人だけにしてほしい」と話している。 町の災害対策本部によると、ガソリンの供給や交通事情が改善され始めた3月下旬ごろから、県外ナンバーの車が増え始めた。被災者の親族や支援のボランティアも多いが「写真を撮って帰るだけの『やじ馬』のような人もいる」という。 がれきを除去して、ようやく通じた細い道が渋滞し、遺体が見つかっても搬送が遅れるケースもあり、町は5日から避難所や役場で許可証発行を開始。被災地に続く道路で、消防団員や交通指導員がチェックしている。 亘理町では12日までに246人が死亡、42人が行方不明になっている。