かつて天安門事件の追悼集会が行われていたビクトリア公園で、親中派団体が開いたイベントに参加する香港の住民ら=香港で2023年6月3日、林哲平撮影 中国当局が学生らの民主化運動を武力鎮圧した1989年の天安門事件から4日で34年を迎えた。香港はかつて事件の記憶継承と犠牲者追悼の拠点として知られたが、中国当局の統制が強まり、一変した。長年にわたり追悼の「聖地」として知られた中心部のビクトリア公園では4日、親中派団体が大規模なイベントを開催し、中国国旗が翻った。自由な発言が難しくなる中で、民主派の市民らはひそかに、別の形で犠牲者の追悼を模索している。 ビクトリア公園では4日、30度を超す暑さの中、中国各地から集めた食品や漢方薬などを売るテントが立ち並んでいた。売り子の声が飛び交い、中国各地の方言も交じる。中国国旗を振って記念撮影をするグループもいて、中国ムード一色だ。 主催したのは、香港住民がル