日本が尖閣諸島を国有化してから1年余り、ついに中国が「防空識別圏設定」というカードを切った。対日強硬策をエスカレートさせていく〝習近平の野望〟に日本はどう立ち向かってゆけばよいのか。 報復がついに始まった 11月24日、習近平主席は極秘裏に、山東省青島の北海艦隊基地に降り立った。青島基地は、浙江省寧波の東海艦隊基地、広東省湛江の南海艦隊基地と並ぶ中国海軍の要衝だ。 人民解放軍を統轄する中央軍事委員会主席でもある習近平主席は、すでに氷点下近い寒さの中、翌朝に初の遠洋航海訓練を控えた空母『遼寧』の乗組員たちを整列させて、舌鋒鋭く訓示を飛ばした。 「能打勝仗、打赢戦争!」(戦闘能力を高め、戦争に勝て!) 『遼寧』は、人民解放軍が保有する唯一の空母である。「海洋強国」を国是に掲げている習近平主席は現在、アメリカ軍に対抗できる空母増強を急ぐよう軍に厳命している。 『遼寧』は、ウクライナの空母『ワリャ
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