【関西の議論】 関西電力大飯原子力発電所(福井県)敷地内を通る「F-6破砕帯」が活断層か否かをめぐる原子力規制委員会の議論が、混迷のまま煮詰まっている。規制委の下に設けられた5人の専門家による調査団の判断が一致せず、疲れ果てた一部のメンバーは委員変更まで提案する始末。現地確認から分析まで、少人数の学者に依存する規制委本体の限界が浮き彫りになった格好だ。議論に時間をかけるのは当然だが、原発再稼働の安全性判断を委ねられた規制委のドタバタぶりは国民の不信を募らせかねない。 ■「身がもたない」 「時間を拘束され、マスコミの過剰な対応には辟易している。いつまでもやられたら私たちの身がもたない」 1月16日、東京・六本木の規制委庁舎の会議室で開かれた第3回評価会合。調査団の岡田篤正・立命館大教授は、団長の島崎邦彦・規制委委員長代理に憮然とした表情で訴えた。 調査団は昨年11月、大飯原発の敷地北側のトレ