「リリカさん、リリカさん」 「なあに? 小百合(さゆり)ちゃん」 「私のもとに、『管理人さん』から手紙が来たんですよ」 「『管理人さん』って、このブログの?」 「はい」 「いきなりすごいメタフィクションだねえ。……ま、いっか、お手紙には、いったいどんなコトが?」 「私へのお詫びでした」 「お詫び?」 「そうです。『小百合さん。あなたの一人称視点だった記事で、あなたの一人称の表記が間違っていました。あなたの一人称は本来は漢字の『私』なのですが、その記事では平仮名の『わたし』となってしまっていたのです。管理人であるわたくしの不注意でした。お詫びいたします』って」 「……細かいんだね、管理人さんって案外」 「表記のミスとか細かいとこによく気付くものですよね。確かに、『私』は『わたし』じゃなくて『私』なんですよね」 「あと、小百合ちゃんも記憶力が良いよね。お手紙の文面をスラスラ言えるなんて」 「ホ