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2008年10月6日のブックマーク (2件)

  • 民主政治の根源にあるもの

    1. 一八三一年アメリカ旅行したアレクシス・ド・トクヴィルは、その社会をつぶさに観察した。そして、その詳細な記録を後に『アメリカにおけるデモクラシー』として出版する。この著書は『ザ・フェデラリスト』とともに世界の民主政治の見方に多大な影響を及ぼした。この冒頭は次の有名な書き出しで始まる。 「アメリカ合衆国に滞在中、新奇なことは多々あったが、諸階層の平等ほど私の注意をひいたものはない。この基的事実が社会の進展に及ぼす影響は、すぐにわかった。世論にある方向を、法制にある傾向を与え、為政者には新しい紀律を、被治者には独自の習性をもたらしているのである。」(岩永健吉郎訳) トクヴィルはまさにこの書き出しの通り、「諸階層の平等」を民主政治の要諦として捉えた。そして今やヨーロッパをも巻き込む、「偉大な民主的な革命がわれわれの間で進行している」と述べたのである。ただし、旧世界の貴族出身である彼は、新

    民主政治の根源にあるもの
  • 大恐慌は再来するか - 池田信夫 blog

    今回のアメリカの金融危機を「大恐慌の再来」などという話がよくあるが、これは間違いである。トルストイ風にいえば、好況はいつも同じように幸福だが、不況はそれぞれに不幸なのだ。 ガルブレイスの(左)は先週、再発売されたが、初版は1955年。1929年の出来事を日記風につづったもので、経済学的な分析はない。これを含めて一般向けのでは、投機バブルの崩壊が大恐慌を引き起こしたといった説明が多いが、投機の失敗だけで10年以上も2桁の失業率が続くことは考えられない。これを理論的に説明したのがケインズの『一般理論』で、戦後の経済学の主流も「有効需要の不足」とか「流動性の罠」のようなケインズ的な説明だった。 この「通説」に膨大な実証データを使って挑戦したのが、Friedman-Schwartzの記念碑的な研究である(ただし通読するのは困難)。これは金融システムが崩壊していた時期にFRBが通貨供給を絞っ