「ママは、くるまに ぶつかって、おばけに なりました。」 およそ絵本とは思えない文章から始まる絵本『ママがおばけになっちゃった!』。今年7月に発売されて以降、3カ月間で24万部を突破した異色の絵本だ。「電車」や「お姫様」といった子供が喜ぶ定番のテーマではなく、あえて「母親の死」という普遍的なテーマを題材にしたのはなぜか。そしてタブーにも見えるこの絵本がなぜ幅広く支持されるのか。絵本作家、のぶみさんに迫る。 過去の名作を超えるために考えたこと –『ママがおばけになっちゃった!』が異色のテーマを取り扱う絵本ながら今年一番のヒットとなっています。 もともとこの絵本の初版は4000部でした。売れないかもしれないという担当者の不安があったんですね。それも仕方がないことかもしれません。この絵本に登場する「ママ」はいわゆる“昭和のお母さん”とは違います。部屋をきれいに片付け、料理もしっかりとこなし、しつ