(一応価格が表示されていますが、本稿は無料で最後まで読むことができます。お支払いは、気が向いた方のみで結構です) 批評家、東浩紀は、現代社会論的な観点から、アニメやノベルゲーム、ライトノベルといった、いわゆるオタク系のサブカルチャーをしばしば論じています。この方面での代表作は、『動物化するポストモダン オタクから見た日本社会(以下動ポモ)』になるでしょう。 しかし東のオタク文化論にたいする、人々の評価は安定しません。東の提示した概念(データベース消費、動物化など)にもとづいて自論を展開する論者は、すでに何人も現れています。いっぽうで、彼の主張を強く批判する論者もあとを絶ちません。なぜでしょうか。理由の一つは、一見平易な文章で書かれているにもかかわらず、『動ポモ』には難解な面があり、論者により解釈が一致しないことにあります。 肯定するにせよ批判するにせよ、『動ポモ』に満足な評価を下すためには
![東浩紀『動物化するポストモダン』はどこがまちがっているか――データベース消費編|しんかい37(山川賢一)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a606f029ec3ce9a7f9c4b6966855d8b8bc09f09c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F1570737%2Fprofile_75296916e1851316bee8bbeec29ae515.jpg%3Ffit%3Dbounds%26format%3Djpeg%26quality%3D85%26width%3D330)