メディアの世界で先駆者たりうる大物を挙げろと言われて、ビンス・マクマホン(68)の名を挙げる人はあまりいないのではないだろうか。マクマホンはアメリカのプロレス団体「WWE」の経営者だ。 だがマクマホンとWWEはインターネットテレビの最前線にいる。WWEは今年2月にWWEネットワークという有料の動画配信サービスをスタート。これまではケーブルテレビや衛星放送でしか見られなかったプロレス試合のネット放送を開始したのだ。 4月6日にWWEは、ニューオーリンズのスーパードームで年間最大の興業である「レッスルマニア」を開催(目玉は『アンドレ・ザ・ジャイアンツ記念バトルロイヤル』)。今年はプロレスファンはもちろん、エンターテインメント業界やウォール街も注目のイベントとなった。 興業団体の株価が1年で3倍に 上場会社であるWWEの株価はこの1年で、有料の動画配信サービスの開始や買収のうわさもあって3倍以上