「一人暮らしの男」が危ない 誰にでも襲いかかるかもしれない老後破産の恐怖。第1部では、その実態をお伝えしたが、どんな人が貧困状態に陥りやすいのか。高齢者問題に詳しい淑徳大学総合福祉学部教授・結城康博氏と、生活困窮者への支援を行っているNPO法人ほっとプラス代表理事の藤田孝典氏に聞いた。 * 藤田 私が代表理事を務めているNPOでは、生活困窮者の相談を年間300件ほど受けていますが、そのうち半数が65歳以上の高齢者で、しかも一人暮らしの男性なんです。 もともと独身で天涯孤独の方だったり、離婚してしまった方だったりと事情はさまざまですが、誰にも相談できずに貧困状態のまま我慢して暮らしてきて、「いよいよ」という状態になってはじめて我々のところへ来られる。 結城 女性よりも男性のほうが、老後破産しやすいという傾向にありますね。 藤田 女性のほうがコミュニケーション能力が高いので、比較的早めに相談に
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