S部長の企ては結局のところうまくいっていない。 だが、こうなることは大方予想出来ていた。 私自信、良かれと思ってがんばった結果、何度も痛い目にあっているからだ。 NZへの移住を具体的に考え出した時には、すでに私の中では結論は出ていたようなものだ。 多くの部長が口癖のように、「人材がいない」という。 確かにこれは正しい。 ある部長は、「餅は餅屋だ」という。 それも正しい。 進むべき(儲かる)方向に進めるとは限らないのだ。 みんながIBMのようになりたいと思っても、そうは行かない。 では、そういう会社に出資してみよう、とか合弁してみよう、とかいう話にもよくなる。が、多くが失敗しているか、思ったほどの成果につながっていない。 私がアメリカのベンチャーの人間を集めて開発をやっていたときも、日本の母体に翻弄されて、次第に彼らのエネルギーが失われていくのが分かった。 実はS部長は、アメリカのITベンチ
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