昨シーズンのコウナゴの初水揚げ。今年は不漁で宮城県内の三陸沿岸では水揚げゼロが続く=2018年3月26日、石巻市の石巻魚市場 東北沿岸部に春の訪れを告げるコウナゴが深刻な不漁に陥っている。1日に漁が解禁された宮城県の三陸沿岸の水揚げは5日時点でゼロ。福島県は3月初旬に予定した解禁日を4回延期した。魚群が確認できない状況が続いており、漁業関係者は「これほど取れないのは初めて」と頭を抱える。 主要産地の石巻魚市場(宮城県石巻市)。1日早朝の初水揚げに向け、3月31日夜に漁船約40隻が出漁したが空振りに終わった。3日は2隻、4日は5隻が繰り出したが漁獲はゼロだった。 宮城県水産技術総合センターによると、主漁場の仙台湾で4日に実施した調査で、コウナゴの姿は見られなかった。3月下旬に分布が確認された牡鹿半島以北は、漁に用いる集魚灯に反応しない幼魚が多かった。 福島県水産海洋研究センターの担当者も「(
東日本大震災の津波で被災し、宮城県南三陸町が災害危険区域に指定した同町歌津の泊浜地区で、地元の水産加工会社が外国人技能実習生を住まわせていたことが22日、分かった。町は災害発生時の安全面に問題があるとして、同社に対応を要請した。 町によると、同社の実習生が住む2階建ての施設がある場所は震災で高さ10メートルを超す津波に襲われ、2012年10月に災害危険区域の指定を受けた。震災前は工場と住宅を兼ねた建物だったが、震災後に1階を工場、2階を実習生の寮にする施設に改装したとみられる。 施設は泊漁港に面する海抜1メートルの場所に立ち、ベトナム人などの実習生約10人が暮らしていたもよう。災害危険区域は被災した建物を修繕して住むことはできるが、町の担当者は「実習生は自分で住む場所を選べない。日本語や津波の知識が乏しい外国人が暮らすのは問題がある」と話す。 町は22日、同社に実習生を高台に引っ越しさせる
人口が減る。地域を支える担い手が足りない。人口減少局面で起きた東日本大震災は、過疎化や少子高齢化を加速させた。震災から間もなく8年。縮む被災地の先に広がる風景は-。「生業(なりわい)」「生活」「インフラ」の三つをキーワードに、先鋭化する課題に向き合い、模索する姿を追った。 遠洋マグロ漁船を所有する漁業会社の幹部が、海の男が相手の時とは違って優しく語り掛けた。 <なりふり構わず> 「給料は気仙沼の陸上で働く2倍ぐらいになる。船に住めるから、家賃もいらない。お金はたまるよ」 気仙沼市の気仙沼向洋高で15日、大日本水産会(東京)などが主催する高校生向けの漁業ガイダンスがあった。地元の遠洋、近海マグロはえ縄など漁業会社13社が教室に大漁旗を飾ってブースを設け、2年生の男子生徒に仕事内容や賃金を説明した。 ガイダンスは2017年、全国各地の水産高校を対象に始まった。大日本水産会の木上正士事業部長(5
東日本大震災で被災した宮城県南三陸町志津川で県が進める防潮堤工事で、設計ミスがあったことが24日、分かった。地元住民と合意した場所から海側に最大10メートルずれ、保全する計画だった干潟に影響が出かねない状態だった。県はミスを認めた上で関係者に陳謝、合意した設計に修正する。 ミスが見つかったのは、津波で被災した旧松原公園周辺に建設する全長294メートル、高さ8.7メートルの防潮堤。近くには震災後に復活した干潟があり、地元高校生の調査で多様な生物が発見されている。 干潟の保全を求める住民団体「志津川地区まちづくり協議会」の要望を受け、県は2015年8月、防潮堤の一部を当初案より陸側に約30メートル移すことで合意していた。県は19年度中に工事を終える計画だった。 工事用の仮設道路を整備する土砂の投入が15日に始まり、16日に町を通じて住民が「干潟に土砂が投入されている」と県気仙沼地方振興事務所に
宮城県は、気仙沼市の離島・大島と本土を結ぶ気仙沼大島大橋(356メートル)を4月7日に開通させる方針を固めた。離島の架橋事業は東北で初めてで、島民の利便性向上や島内観光の振興に加え、緊急輸送路としての役割も期待される。東日本大震災からの復興の象徴に位置付けられ、約半世紀にわたる地元の悲願が実現する。 架橋の工事費約60億円は国の社会資本整備総合交付金などで賄われた。橋脚間の長さは297メートルで、アーチ橋として東日本最長となる。白を基調に大きな弧を描くシルエットが特徴。2014年11月に着工し、18年11月に工事が完了した。 大島の浦の浜地区と、本土側の国道45号を結ぶ県道大島浪板線(8.0キロ)の整備事業の一環。架橋を含む5.5キロ区間が今回開通する。本土側の県道を経由し、国が復興道路として整備中の三陸沿岸道路と接続する計画もある。 大島は約2450人が暮らす東北最大の有人島。架橋構想は
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く