1965年、福岡市生まれ。英国・ブライトン在住。2017年に『子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房)で新潮ドキュメント賞受賞。本屋大賞2019 ノンフィクション本大賞、毎日出版文化賞・特別賞などを受賞した『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)他著書多数 ──『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は、ノンフィクションとしては異例とも言える60万部のヒット本になり、コロナ禍でも版を重ねました。これだけ多くの人に読まれた理由の一つには、身の回りや学校での出来事など、身近な生活者の目線から社会問題を見る、ブレイディさんの語り口があったと思います。ミクロからマクロを描く、このような視点の持ち方はどのようにして得られたのですか。 私が初めて渡英したのは高校卒業後の1980年ごろでした。その後、永住するようになったのは96年以降で、当時はロン