本連載では、セキュアコーディングスタンダード「CERT Oracle Secure Coding Standard for Java」の内容をベースに、Android特有の情報を交えつつ、堅牢なプログラムを開発するためのノウハウを具体的な事例とともに紹介していきます。第1回では、セキュアコーディングの意味と、その効果について解説します。 はじめに 昨年、C/C++に関してセキュアコーディングの連載があったことを御存じの方もいるかもしれません。今回始まる「Javaセキュアコーディング入門」は、Javaのプログラミングにおいて、入力値検査、引数の安全な渡し方、例外処理、整数演算といったソフトウェアの脆弱性に直結する問題に対して、コーディング上の注意点や脆弱性を作り込まない作法を解説するものです。具体的には、演算処理、文字列処理、ファイル操作などトピックごとに、よりセキュアなコーディングスタイル