5月21日(木)「意象」と「意境」 東京晴れ。大東文化大学オープンカレッジ2009春季講座書道(隷書)「隷書に親しむ」の3回目。大学院博士課程前期課程「中国書学演習1」は、先週に続き『玄抄類摘』にある「張懐瓘」と「書譜」の関連文章を、演習担当者(Iさん)のレジュメに沿って読む。同大学院博士課程後期課程「中国書学演習4」は、『中国美学史大綱』「第11章 唐五代書画美学」を、演習担当者(T君)の翻訳文に沿って読解した。 「意象」と「意境」という言葉は、中国美学において重要なことばであるが、日本語にしづらい。「意象」は「心の中の形無きすがた」、「意境」は「心の中のある境地・境涯」と、一応置き換えることはできるが、それでもなかなか分かりにくい。問題は「意」をどのようにつかまえるかにかかっている。大東文化大学人文科学研究所「中国美学研究班」の『中国美学範疇辞典』訳注書では、次のように訳してある。 〈