安倍政権と経団連の肝煎りでプレミアムフライデーが始まった。給料日後の月末の金曜日には午後3時で仕事を終え、夕方を家族や恋人、友人たちとの消費(食事や買い物)に充てるのだという。評判の悪い長時間労働を是正し「働き方改革」を推進する効果も期待されている。 ところで、日本は国際的に見て祝祭日の数が抜きん出て多い。8月11日が「山の日」になったことで年間16日になり、正月は三が日を休むのがふつうで、新天皇が即位すればまた1日祝日が増えるから、いずれ年間20日を超えるだろう。それに比べて先進国では、米英独仏などせいぜい年間10日だ。 株式や為替の取引では、海外市場が開いていても国内の金融市場が閉じていて、不便に感じる投資家は多いだろう。祝祭日が増えるのは、日本人が働きすぎで有給の取得率も低いからだという。だが、この理屈はほんとうに正しいのか。 従業員が祝祭日に加え有給まですべて消化すると、会社は労働