全盲でありながら弁護士として活躍する大胡田誠氏。大学受験から司法試験突破までの苦労は並大抵でなかった。司法試験には5回目の挑戦で合格したものの、4回目に落ちた時には諦めるべきか悩んだという。それでもがんばり続けられたのはなぜか。 自身の半生を綴った著書『全盲の僕が弁護士になった理由』(日経BP社)が、同名の2時間ドラマになります(12月1日、月曜日、21時からTBS系列で全国放送)。そこで、今回は、大胡田さんに困難への向き合い方について聞きました。 第1回では、大胡田さんが弁護士になることを決意されたいきさつを伺いました。しかし、実際に弁護士を目指すとなると困難の連続だったのではないですか。 大胡田:まったくその通りです。痛感したのは、競争のスタートラインに立つことすら難しいということです。まず直面したのは大学受験の壁でした。当時は、視覚障がい者が大学受験をしようとしても、教科書や大学受験