三重県で新型コロナウイルスの患者や家族の家に石が投げ込まれたり、壁に落書きされたりする嫌がらせがあった。この件に限らず、関係者に誹謗(ひぼう)中傷を行う心理は、どこから生まれるのか。 【イラスト】感染が疑われる家族と過ごす際の注意 三重県の鈴木英敬知事は20日の記者会見で、コロナ感染者らに対する嫌がらせ行為が起きていることを問題視し、「誰がいつ、どこで感染するかわからない中、傷付け合っても意味がない」と語気を強めた。 こうした嫌がらせは氷山の一角だ。関係者に感染が確認された関西地方の大学では、周辺の店舗で学生の「入店お断り」と張り紙された例もあった。 企業でも、「上司が部下に除菌スプレーをかけた」などの相談が労働組合の連合に寄せられている。 こうした嫌がらせをする側の心理について明星大学准教授の藤井靖氏(臨床心理学)は、「いつ感染してもおかしくないという不安を抱え、正しい情報を知りえなかっ